顔の中心から奥のほうへ数えて8番目の歯を親知らずといいます。赤ん坊の歯の生え始めと違い、多くの場合、親元を離れてから生え始めるため、親が歯の生え始めを知ることはありません。そのため親知らずという名が付きました。縄文時代の頃の人は、親知らず(第三大臼歯)は普通にまっすぐ生えていて、上下しっかり噛んでいたのですが、人類進化の過程(食生活の変化)であごの骨格の縮小・退化が始まって、現代は、昔よりさらにしっかり噛む必要のない食生活にかわってきており、その分、親知らずが生えるあごのスペースがなくて、斜めに生えてしまってたり、骨の中に埋まっている人が大半です。そのため、いろいろな問題を生じて抜歯が必要なケースが増えています。
親知らずを抜かなくても良い場合
1.手前の歯と同じように生えていて、歯磨きも特に問題なくできる場合。
2.骨の中に完全に埋まっていて、レントゲン写真上問題が無い場合。
なるべくなら誰でも歯を抜きたくはないですよね。ただ、現代人は親知らずが斜めに生えてしまってたり、骨の中に埋まっている人が大半ですので、様々な問題が生じる時があります。
親知らずを抜いた方が良い場合
1.親知らずがしっかり生えきっておらず、まわりのはぐきの腫れが繰り返されるとき
1度腫れると少し時間をおいてから再び腫れることがあります。短期間(1~3ヵ月)に腫れることが繰り返されるときは、抜くことが有効です。
2.物が挟まりやすく、親知らずの前の歯が虫歯になりやすいとき
親知らずよりもその前の歯に悪い影響が出る場合、出てしまっている場合は、前の歯を優先して保護するために親知らずを抜くことがあります。
3.かんでいない必要の無い親知らずの虫歯が大きく、場所が口の奥で治療の器具が入らなくとき
治療器具が上や下の歯にぶつかって、虫歯の治療ができない場合、抜くことが有効な治療となることがあります。
4.歯並びに影響がでる場合
親知らずは生えてくるスペースがないと、他の歯を押して出てくるときがあるため、正常な歯並びを乱してしまうことがあります。歯並びを保護するために親知らずを抜くことが良いことがあります。
5.上か下かいずれか片方しかしっかり生えていない場合
正常に生えてきたとしてもかみ合わせる歯がない場合には、どんどん伸びてきて、歯ぐきを咬んできて、炎症を起こすことがあるため、抜いた方が良いことがあります。
以上、抜くことになる親知らずの多くは「咬む」という本来の働きをせず、口の中で問題ばかり起こす場合が多いです。
抜くべき親知らずは診断して患者さんにお伝えしていますが、ご自身の親知らずの状態が気になるようでした、ご遠慮なくご相談くださいね。
歯科医師 野山
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